水道検針をクビになる何年か前の話。当時30才くらい。
オヤジと再開
その頃何度かオヤジから電話があり、土方をしていたオヤジはその日暮らしみたいな感じだった。でも昔からオヤジに会いたいと思っていたので、喜んでお金を貸し(あげ)に行っていた。そしてしばらく連絡が無かったんだが、ある日また借りに来たんだがいつもと様子が違う、聞くと帰るところも無いと言う、私は超狭い捨てられない死んだお婆ちゃんの荷物でいっぱいの私のアパートに『住めば?』と言い。そこからはオヤジと2人暮らし、嬉しかった。小さい頃ずっと一緒に住みたいと思ってたオヤジと一緒に住める。
と思ったのは最初だけだった。最初は当時ハマっていたマジック見せたりとかトランプやったりして楽しかった。でも、オヤジの得意の働かない病が。。清掃とかガードマンならいくらでもあるのに土方の仕事にこだわる。
やっと土方に行ったかと思うと10000円の稼ぎで私が7000円もらうんだが。取りすぎだと文句を言う。『このくらいもらうのが当たり前だ』と思っていた。私が生まれた時から当時私が30歳くらいの時までの間に生活費なんて合計で1,2年分しか出して無いと思う。それも聞いてないから分からないが実際はもっと出してないかも。
一緒に生活したのも2,3年しかないデタラメな父親。おまけにいつまた働かなくなるかもわからないのに。私が体調も良くてけっこう稼ぎがあれば家事全部やってもらえば良かったが。当時の収入は国民健康保険のみ払って年金も雇用保険も払わず手取り15万円行かないくらい。イザという時に不安だから貯金してかなきゃいけないのに働かないオヤジがいたら出来ない。
結局また言い訳して働かないオヤジ。私の稼いだお金が減っていく。私のイライラが増えていく。同居生活が始まって2,3か月後。結局オヤジに出て行ってもらうことになった。一緒に楽しく過ごせると思っていたのに。
オヤジに盗みに入られた
オヤジには、「どうしてもキツイ時は家に勝手に来て部屋にいて良いよ」と合鍵を渡した。ある日水道検針から帰って財布を見ると『あれっ?』2万入ってたはずなのに1万しかない?その時たまたま多めに入れてたんだが、すぐにオヤジじゃないかと思った。予感的中。当時ビデオデッキにつなげるビデオカメラを持っていたので次の日からビデオデッキにカメラをつないで隠して録画していた。
案の定オヤジだった。お金は隠していたので大丈夫だったが。恐ろしく頭に来ていた。ぶん殴ってやるくらいに思っていた。すぐに気持ちは落ち着いたが。しばらくしてオヤジに会える機会があったのでその事を言った。すっとぼけたらビデオを見せようと思っていたが、オヤジはあっさり認めた。
オヤジの万引きの身元引受に
しばらくして洗濯機の中に手紙が入るようになった。心を入れ替えた、最後のお願いだみたいな事を、挙句の果てにはこのままじゃ犯罪しなくちゃならないみたいな脅し文句が書いてあった。
最初は何回かお金を渡していたが本当にやりやがった。最初はセブンイレブン。店長から電話があり行くとオヤジがいる。勘弁してくれよ。店長に怒られた。
何日かしてまたやらかした。次は小岩警察。あるコンビニで万引きしたそうだ。デタラメなオヤジのストーリーを話して刑務所に入れないんですか?と聞いたがダメだった。その方が雨風しのげるし食べられるからと思ったので。いい加減にしてくれよとオヤジに言い。警察の前で別れた。
それからオヤジが死ぬまで5年くらい一切連絡は無かった。
しなくていい介護
お母ちゃんはどこかで家族持ってるかもしれないがもう他人、オヤジもおばあちゃんも死んだ今、介護の恐怖は無い。それだけが救いか。自分の面倒もギリギリなのに他人までとても見られない。
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